ロレックスの腕時計を身に着ける上で、装着感を自分にぴったり合わせることは非常に重要です。
中でも、ロレックスのコマ調整を自分でと検索する方は、料金を抑えながら、自宅で作業を済ませたいと考えているのではないでしょうか。
しかし、調整のやり方を間違えると、傷をつけたり、接着剤付きのネジを壊したりといったリスクもあります。
また、ドライバーの選び方や作業にかかる時間、左右のバランス調整など、初めての方には見落としやすいポイントも少なくありません。
特にデイトナやデイトジャスト、ジュビリーブレスといったモデルでは構造が異なるため、注意が必要です。
この記事では、正規店との違いや調整を自分でしない方が良いケースにも触れながら、調整の全体像をわかりやすく解説していきます。
あわせて、「ロレックスの1コマは何センチですか?」という基本的な疑問にも丁寧にお答えします。
■本記事のポイント
- 必要な工具と具体的なやり方がわかる
- 傷や破損を防ぐための注意点が理解できる
- モデル別の調整ポイントが把握できる
- 自分で行う場合と正規店に任せる場合の違いが比較できる
ロレックスのコマ調整を自分で安全に行う方法
ロレックスのコマ調整を自分で行うことは、工具と正しい知識があれば可能ですが、時計に傷を付けたり、バランスを崩したりといったリスクも伴います。
そこで、ここでは作業を安全かつ正確に進めるためのポイントを詳しく解説します。
必要なドライバーの選び方から、見落としがちなネジの処理、さらには仕上がりを美しく保つバランス調整のコツまで、順を追って丁寧に紹介します。
初めての方でも迷わず取り組めるよう、具体例も交えながら説明します。
やり方と必要なドライバー工具の選び方
ロレックス コマ調整 自分で行う場合、ネジ式のブレスレットに対応できる精密ドライバーが必要です。
ネジ山の幅とドライバー先端が合うことが極めて重要で、サイズが合わないとネジがなめたり外せなくなる恐れがあります。
まず、最適なドライバーの選び方ですが、ロレックス専用として販売されているマイナス精密ドライバーを用意するのがよいでしょう。
遊びがなくネジ溝にしっかりはまるものを選んでください。
たとえば、BERGEONなど信頼できるブランドのセットが推奨されます。
次に、やり方の手順です。
時計を固定する台(バンド万力など)に取り付け、ブレスレットが動かないようにします。
これをした上で、反時計回りにゆっくりとネジを外します。
新品の場合、ネジに緩み止め剤が付いていることがあり、固い場合は少しずつ緩めながら慎重に操作してください。
無理に回すとネジ山が潰れるおそれがあります。
ネジが外れたらコマを取り除き、必要な数を調整します。
再装着時は時計回りに締め直し、安定して入るまで進めて完成です。
初めての方でも理解できるよう、手順を一つずつ確認しながら進めてください。
この方法であれば、自分で作業可能ですが、それでもリスクがあるため、重要な時計では専門家に依頼することを推奨します。
接着剤が付いているネジとその処理注意点
ロレックスのコマ調整では、ネジに「ネジ止め剤」(いわゆるロックタイト系の接着剤)が塗布されていることが多く、新品でも使用されているケースが珍しくありません。
これはネジの緩み防止のためですが、作業時には特殊な注意が必要です。
まず、ただ固いだけではなく、無理に力を加えるとネジ山やドライバーの先端が傷む可能性があります。
体験談で「無理にするとネジが潰れ、ドライバーが曲がる」と報告されており、慎重な取り扱いが不可欠です。
このような場合は、加熱(アルコールランプやアイロン)で接着剤を緩める方法もあります。
ただし、ロレックス正規店規定ではネジロック剤使用が決まっており、自己判断で加熱処理するのは非推奨との情報もあるため注意が必要です。
もし取り外しが極端に困難であれば、“少し回しては逆に戻す”を繰り返す分解手順や、無理をせずプロに依頼する判断も重要です。
最後に、取り外し後はネジがしっかり締まっているかどうか確認してください。
抜け防止のロック剤目的なので、緩みやすい場合は再チェックが必要です。
時計への損傷リスクや紛失を防ぐためにも、慎重な対応が求められます。
傷を防ぐコツとバランス調整のポイント
傷を防ぎながらロレックス コマ調整 自分で作業するには、まず作業環境を整えることが大切です。
柔らかいクロスやマットを敷いた平らな場所で作業し、工具が滑って金属本体に接触することを防ぎます。
また、バネ棒外しなどの工具を使う際には、先端だけでなく工具全体をしっかり持って一定の角度で押し込むようにしてください。
そうすることで滑りを減らせます。
バランス調整では、左右両側からコマを抜くことをおすすめします。
片側からだけ調整すると装着感が偏り、時計が腕上で傾いてしまうことがあります。
たとえば、1コマ分だけを6時側から取り除くと、重心がずれて使用感に影響が出ます。
両側から0.5コマずつ抜くとバランス良く仕上がり、装着時に時計が水平に保たれやすくなります。
ただし、あまりにもコマ数を少なくすると、逆に時計が安定しづらくなるので注意が必要です。
モデルによってはバネ棒による微調整(イージーリンクやグライドロック)が搭載されており、そちらを併用することでより精密にバランスを取ることが可能です。
参考として、イージーリンク付きの現行モデルでは工具不要で約5mmの微調整が可能とされています。
ロレックスの1コマは何センチですか?計測方法と目安
ロレックスブレスレットの1コマの長さはモデルによって微妙に異なりますが、一般的にオイスターブレスレットでは1コマあたり約1.5cm(15mm)が目安です。
ほとんどの現行モデルでは13コマ構成で、これを基準に計算すると、13コマ=約19cm前後になるケースが多いです。
具体的な計測方法としては、取り外したコマ単体を定規で測定する方法が確実です。
複数のコマを繋げて計測するのではなく、単体で正確に測ることで、装着感の微調整に活かせます。
モデル固有の違いとして、ジュビリーブレスレットやデイトジャストなどではコマ幅が若干異なる場合があるため、所有モデルの仕様書を確認することも推奨されます。
なお、エクステンション部分や微小な中コマを含めて「13コマ」と呼称する場合もあり、その場合は実質12.5コマとなることもあります。
使用するコマが少ない場合でも、この目安を基に調整を進めると初心者でも迷いにくくなります。
調整にかかる時間と効率的な作業手順
初めてロレックス コマ調整 自分で実施する場合、準備から作業完了までおおよそ20分~30分が目安です。
慣れれば15分以内に終えることも可能ですが、慎重に作業したほうが事故を防げます。
始めに必要な道具(精密ドライバー、バネ棒外し、柔らかいマット等)を揃え、作業台を整えてから始めます。
まず、取り外し予定のコマを決め、表裏どちらか一方向ではなく、左右両側から交互に1コマずつ抜いていくとバランス良く仕上がります。
次に、ネジやバネ棒の取り外しを行いながら、一定の力加減で少しずつ抜いていきます。
一度に強く引っ張らず、ゆっくりと進めることでコマやネジの摩耗を防ぎます。
バネ棒タイプの微調整を利用する場合は、爪楊枝など柔らかい先端ツールで押し込みながら穴を移動させます。
失敗が不安な方は、外したコマや工具の扱いを整理しつつ慎重に進めてください。
最後に取り付けたネジやバネ棒が確実に固定されているか確認します。
少し時間をかけた確認作業を行えば、装着中の不意な緩みや紛失のリスクを避けられます。
一方で、急いで作業するとこうしたチェックがおろそかになることがあるため、時間に余裕を持って取り組むことが鍵です。
ロレックスのコマ調整を自分ですべきでない場合とは
ロレックスのコマ調整は一見シンプルに見える作業ですが、モデルの構造や使われているパーツの精度、工具の扱い方によっては予想以上に繊細な工程となります。
ここでは、無理に自分で行うことで時計に傷を付けたり、機能を損なったりするリスクがあるケースについて詳しく解説します。
また、デイトナをはじめとするモデル別のバランス調整の違いや、正規店と非正規店における料金・対応の違いについても紹介し、より安心できる選択ができるようお手伝いします。
正規店に頼んだ方がよい料金や時間の目安
保証書や領収書を持っていれば、ロレックス正規店ではコマ調整サービスが比較的簡単に受けられます。
現在では保証期間内であれば調整が通常無料で提供されるケースが多く、保証期間外でも条件によって無料となる店舗もあるようです。
ただし条件が満たされていない場合や保証書を紛失していると、数千円から1万円程度の費用がかかることがある点は注意が必要です。
さらに店舗の状況にもよりますが、調整自体は短時間で完了し、多くの場合15分程度で対応してくれるため、手早く済ませたい方には適しています。
しかし混雑時や予約状況によってはもう少し時間がかかる可能性もあるため、事前に問い合わせておくと安心です。
信頼性や保証を重視するなら、正規店に依頼する選択は非常に合理的です。
ジュビリーブレスやデイトジャストでの注意事項
ジュビリーブレスやデイトジャストといったモデルには、他のブレスレットにはない繊細な構造や部品配置が使われており、コマ調整時には特別な注意が求められます。
特にジュビリーブレスは小さなコマが連なる仕様であるため、一つひとつの取り扱いに慎重を要します。
適切な工具を使用しないと、コマや接続部に傷をつけるリスクがあります。
またイージーリンク機構が搭載されているモデルでは、無理にバネ棒を操作すると機能を損なう可能性があります。
スライド調整は工具不要とされていますが、扱いには正確な位置確認と、確認後にしっかり固定されているかのチェックが重要です。
さらに、左右のバランスをとることも装着感の安定につながります。
片側だけからコマを外すと時計が傾き見た目にも違和感が出ることがありますので、左右対称に調整することをおすすめします。
初めての方は特に慎重に作業を進め、安全性を重視するなら専門店に頼んだほうが安心です。
デイトナなどモデル別に異なるバランス調整要点
ロレックスの各モデルでは、バランス調整の方法や注意点が微妙に異なります。
たとえば、デイトナなどのスポーツモデルは重厚感があるため、6時側と12時側のコマ数を不均等にすると時計が片寄り、装着感が損なわれます。
ある時計店の経験談では、「6時側と12時側のコマ数が同数だと、手首で納まりが悪くなる」と指摘されており、6時側を1コマ多めにすることで水平感が出る調整が推奨されています。
一方で、ジュビリーブレスを持つデイトジャストとは異なり、デイトナではイージーリンクやグライドロック機構がないモデルも多いため、バネ棒による微調整だけでは限界があります。
そのため、左右均等にコマを抜き、見た目と重心のバランスを両立させることが重要です。
また、ステンレス素材の質感を保つために傷つけないように慎重な工具使用が必要です。
このように言えば、モデル特性に応じたコマ詰め・足しの判断が求められます。
モデルごとに特性を理解した上で作業を進めてください。
自分でしない方がよいケースと傷・リスク管理
自己作業でロレックスのコマ調整を行う場合、慎重さが求められますが、以下のような状況では専門店への依頼をおすすめします。
まず、新品や保証期間内の時計の場合、保証書を提示できれば正規店で無料対応となることが多く、自分で行うより安心で費用もかかりません。
また、モデルの構造が複雑なジュビリーブレスやイージーリンク付きモデルでは、無理に操作するとバネ棒の破損や接続部の機構を損なうリスクがあります。
過去には工具滑りによる傷や、ネジ山の潰れ、さらには部品の紛失に至ったケースも報告されています。
さらに、コマを偏って取り外したことで装着バランスが崩れ、腕上で時計が傾くという問題も生じます。
こうしたリスクを避けるためには、安全に確実に仕上げてくれる正規店や信頼できる専門店に任せるのが最善と言えます。
正規店と非正規店での料金比較
コマ調整を依頼する際、正規店と非正規店では料金やサービス品質に差があります。
正規店では保証書を提示できれば、通常コマ調整やコマ足しが無料となるケースが多く、追加作業でも数千円から最大で5,000円程度で済むことが一般的です。
一方で、非正規店では料金は安く設定されている場合があり、数千円で対応可能ですが、使用工具や技術力に差があるため注意が必要です。
社外部品を使うことも多く、中には純正品よりも高額になるケースもあり得ます。
さらに、正規店はコマ調整時に時計全体のチェックを含めて行うことが多く、そのため安心感が高いという利点があります。
非正規店を選ぶ場合は、価格だけでなく実績や評判を事前に確認しておくことが賢明です。
【まとめ】ロレックスのコマ調整を自分でについて
最後に本記事で重要なポイントをまとめます。